北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

巻頭言32



巻 頭 言


北鈴会 会長 松永雅晴

 今年も、私たちに多くの想い出を与えてくれた野山も、緑から黄・赤色とそれぞれの木の個性を醸し出してくれる候となりました。

 6月30日午前11時30分頃、神奈川県小田原市で新横浜〜小田原間を走行中の東海道新幹線車内で非常ブザーが押され緊急停車した。 関係先の調査によると、先頭車両で男性が「ガソリン」をかぶり、着火し投身自殺を図った。それにより当人は勿論のこと、他に女性一人の尊い命が奪われた。その他にも数人の乗客が病院へ搬送され、この影響で東海道新幹線は長時間、運転を見合わせ多くの乗客が足止めを余儀なくされた。 新幹線開業以来50年間無事故と世界的にも賞讃されていた安全神話は崩壊した。旅行・通勤など欠かせない交通手段であり、今後の早急な対策が望まれる。

 又、先日箱根山が小規模な噴火をした。噴火当初の噴火警戒レベルを2から3とし、大涌谷の半径1qでは大きな噴石が飛ぶ可能性かおるとして警戒を呼び掛けている。

 夏の観光シーズンに向かって宿泊客の減少が目立っているそうで、「昨年までは予約客が殺到していた」事を懐かしみ、地元では長引く観光への不安が募っている。改めて自然の脅威を確認する。

 7月、総務省は住民基本台帳に基づく人口統計を発表した。 北海道の人口は17年連続で減少。就職先や進学先を求めるなどして転出する人が転入者を上回る「社会減」に歯止めがかからず、減少数は3年連続で都道府県別で最多となった。

 一方、札幌市の社会増は8,324人となり、全国の市町村で最多を記録した。東京など道外への流出と札幌への一極集中が同時に加速している。道内179市町村で減少数が最も多かったのは函館市の前年比3,038人減で、以下小樽市、旭川市と続いた。人口が増加したのは札幌市をはじめ6市町村で前年より4地域で減った。札幌市は社会増から自然減を差し引いて5,217人増192万6千287人と道内人口の35・6%を占める。

 このような激変する社会の変化や予測できぬ事変に対応するため、情報を的確に捉え判断し行動することを心掛けておくことが重要です。

 北鈴会では昨年8月、多くの皆様方のご理解とご協力の下で、創立50周年式典を挙行することが出来ました。その式典を通してこの50周年を1区切りとし、新たな第一歩を踏み出す決意を致しました。

 今年度、役員の改選をし、その新たなる意を糧として事業の遂行に努めています。とは申し上げても、会員とご家族の皆様のご理解・ご協力は勿論のこと、いつも私共の会をご理解し、後押しをして頂いている方々や諸団体各位様の更なるご指導・ご鞭鍵をお願い申し上げます。