北鈴会のご案内 |
|
人は生まれながらにして、この世での第一声は、「オギャー・オギャー」と泣くことに始まります。それから今日まで、私たちは一日として欠かすことなく、しかも自由自在に「声」を出して自分の意志を表現して参りました。 この親から貰った「声」を失わなくてはならない心境は、本人以外にはとうてい理解し得ないものです。 私たち北鈴会の会員は、思い、悩み、苦しみ、思案に思案を重ねて、命と引替に「声」を失う決断をした経験者です。
したがって、あなたの今の心境が手に取るように分かります。 今あなたが思い悩んでいることは、病気の原因と治療の見込みがあるのかどうか、それに加えて「声」が出せない生活に対する不安でしょう。
確かに、手術後は従来どおりの「声」を出すことは出来なくなります。でも、あなたの努力次第で、北鈴会の発声教室に出席することにより、必ず、食道発声法などの「第二の声」を修得することが出来ます。 今、あなたにとって一番大切なことは、主治医の先生を信頼し、積極的に病に立ち向かう決断をすることです。そして新しい道を切り開くことです。 どうぞ頑張って下さい。 |
|
「北鈴会」は、ノドの疾患により喉頭(声帯)の摘出手術を受けて声を失った者で組織している団体で、昭和39年に会員数27名で同病者の親睦会として発足しました。 その後、昭和47年に札幌医科大学附属病院内に発声教室を開設してからは、単なる親睦会としてよりも、むしろ発声訓練の会として発展し続け、昭和50年には70名、55年134名、60年225名、平成元年321名、5年372名、10年484名、平成15年519名の大世帯となりました。 しかし、最近の少子高齢化の傾向は「北鈴会」にも及び、令和5年現在全道では175名となっております。(札幌支部は55名) 北鈴会の発声教室は、喉頭摘出者の社会復帰のための発声訓練に欠くことが出来ないものとして、北海道と札幌市からは「障害者の明るいくらし」促進事業に、旭川市、帯広市、釧路市、室蘭市、苫小牧市、小樽市及び北見市からは「市町村障害者社会参加促進事業」に採択され月2回〜3回のペースで各支部ごとに発声教室を開催しています。 又、平成5年度からは年5回、3泊4日の宿泊発声訓練を全道各地から参加者(新入会員が主体)を募って実施。(平成30年度からは年4回、2泊3日)貴重な税金でその運営経費の大部分が賄われるようになっています。 しかし、令和2年度からはコロナ禍の為3年間の休止を余儀なくされました。その結果コロナが収まったと言われている現在ですが、肝心の参加者集めがままならず宿泊発声訓練再開の目途はたっていないのが現状です。 このように、北鈴会は、声帯を失くした同病者の任意団体ではありますが、北海道身体障害社福祉協会及び札幌市身体障害者福祉協会にも加盟している公的性格の強い団体として活動をしています。
具体的な活動経過は「北鈴会の歩み」をご覧下さい。 |
|
健康な方々は、喉頭の中にある声帯を肺呼吸で振動させて原音(ブ〜という振動音)を出し、唇、歯、舌、鼻腔を巧みに利用して「声・言葉」を発しています。
喉頭の摘出手術を受けると、これら構音機能の内、原音を出す声帯を無くするだけで、それ以外の機能は残されています。 そこで、喉頭摘出者の発声の方法は、声帯の替わりに、どのようにして原音(ブ〜という振動音)を出すかによって、「タピア式発声法」・「電気発声法」・「食道発声法」・「シャント発声法」等があります。 尚、北鈴会では、主として「食道発声法」と「電気発声法」の訓練をしています。 |
北鈴会への公費助成金 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|