北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

旭川医大看護36


北鈴会の皆様へ


旭川医科大学病院5階西病棟

看護師 壺井悠夏

  

北鈴会の皆様、こんにちは。私は耳鼻咽喉科・頭頚部外科の看護師として勤めて4年目になります。これまで頭頚部がん患者さんや喉頭摘出の手術を受ける患者さんと関わってきましたが、退院後の生活が以前とは大きく変わったものとなることが多く、患者さんとご家族が安心して退院に向かうための準備の重要性を日々実感しております。

喉頭摘出を受ける患者さんは、声を失うという大きな決断をされ、今後の生活に数々の不安を抱かれています。私たち医療スタッフからも術後の生活やコミュニケーションについての説明はさせて頂いていますが、イメージがわかない、受け入れきれないという患者さんも中にはいらっしゃいました。そんな中でも、北鈴会の方との面談を受けて「手術をしてもあんな風に話せるんだ、すごい、感動した」と患者さんが笑顔で話してくれることが多くありました。実際に食道発声や人工喉頭の使い方について話をしてくださり、喉頭摘出後の方が生き生きと活動されている姿を見ることで、不安が心の中の大半を占めていた忠者さんも希望を見出すことができているのだと思います。また、退院後にも北鈴会の皆様と活動をすることで、同じ目線で相談ができたり、発声ができるようになったりと、生活の支えになっているのではないかと感じます。私たちは入院中にしか関わることはできませんが、その限られた中で少しでも患者さんの励みとなり、力になれる看護師になれるよう知識や技術を身に着けてまいりたいと思います。

最後になりますが、今後も北鈴会の皆様のご活躍とご健康を心よりお祈りいたします。