北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

巻頭言36


巻 頭 言

                        北鈴会 会長 草原敏道


会員の皆様におかれましては、益々ご健勝の事とお慶び申し上げます。


本年四月の定期総会で私が松永前会長からバトンを受け、「会長職」を引継ぐ事となりました。歴代の会長様に比すれば力不足は否めませんが、現在の北鈴会を築き上げた多くの先輩の足跡を偲びつつ、会員声なき声に心して時代に即応した北鈴会の在り方を皆様方と構築して参りたいと考えております。


五月より新元号「令和」を迎え、新しい未来に期待し昭和・平成・令和と引き継がれましたが、私も一層頑張って参ります。

さて、皆様もご存じと思いますが、「令和」について少々書かせて頂きます。令和の「令」は麗しく品格を持ち、価値を自ずから万国に認められる日本になって欲しいとの願いが込められ、令和の「和」は平和と大和を表現している様です。新たな元号と共に、私共北鈴会も更なる発展にプレッシャーをかけ邁進して参りたいと考えております。


我々喉頭摘出者は、第二の音声を習得しなければ周囲の方々とコミュニケーションを取る事が不可能で家に閉じこもりがちになり、社会から孤立する事になります。又、日常生活に支障をきたし、周囲にも迷惑をかける事になります。この閉じこもりは健常者でも60歳を過ぎると足腰が弱り、多く見られることが最近認識されました。私達はこの様な事を防ぐため、各教室の発声訓練に参加し、多くの同じ仲間と笑顔で語り合う事が一番必要と考えています。


北鈴会は発声訓練活動と社会復帰を各教室で主に行っております。声の祭典や宿泊発声訓練の場で競い合い、認め合う事により各支部の距離間が近くなり、話の機会も多くなると思っております。会員の皆様の力添えを頂き、北鈴会を盛り上げて明るく、楽しい発声教室へ進んで参加され、 一日も早く「第二の音声」を会得して親睦を深め、社会参加も積極的に出来るという原点を大切に、活動を続けるよう念願したいと思います。


関係各行政機関、病院関係者様の更なるご指導、ご鞭撻の程お願い申し上げます。