北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

旭川厚生看護33


北鈴会の皆様へ


旭川厚生病院耳鼻咽喉科
看護師主任 保土津 智史


 私は耳鼻咽頭科の混合病棟に配属となり今年で3年目となります。私自身、まだまだ耳鼻咽喉科の看護師としての経験も少ないですが、喉頭摘出術を受けられた患者様、ご家族と関わらせていただき、その中で学ばせていただいたことがとても多いです。

 喉頭摘出を余儀なくされる患者様とそのご家族は、医師からの病状について説明を受け、声を失うことなどの身体的な変化にとどまらず、日常生活においても変化を必要とする場面があるため精神的にも大きな衝撃を受けたことと思います。

 私たち看護師は手術を受けた傷の痛みや苦しみなどの身体的な苦痛を取り除くための看護を通し、安心して手術後の生活を送ることができるように心のヶアを行っています。また病棟の看護師、医師だけでなく外来の看護師や社会福祉士など必要な方々との打合せを行い、患者様、ご家族が安心して社会生活を送ることができるようお手伝いしています。そのように私たち看護師はその時に応じた援助を通し、患者様、ご家族からの希望に耳を傾け、望ましい状況で退院できるように看護をしています。

 そうして元気な姿で退院される患者様、ご家族を見ることで看護の喜びを感じています。さらに退院後にも病棟まで足を運んでくださる患者様もいます。

 患者様の笑顔を見ると私たち看護師も自然と笑顔になり、それまでの看護について振り返る機会ともなります。それと同時に私たちは患者様がどこか生き生きとして日常生活を送られていることを感じています。その背景には北鈴会の存在が心の支えとして大きく関係していると思います。これから私たち看護師も喉頭摘出を余儀なくされる患者様、ご家族の心の支えとしての役割に努め、最良の看護を提供できるよう北鈴会の皆様と協力していきたいと思っております。

 最後になりましたが、今後も北鈴会の皆様のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。