北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

北身協39


北鈴会の皆様へ


一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会
  会長 藤 田 孝太郎


北海道喉頭摘出者福祉団体北鈴会会長の土田様をはじめ、会員の皆様には、日ごろから当協会の活動にご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

毎年「北の鈴」を拝見し、会員の方々からの寄稿を読ませていただいておりますが、喉頭摘出により声を失った方々が、貴会と出会い、指導者や先輩などからの励ましと本人の並々ならぬ努力により「第二の声」を習得され、コミュニケーションをとることができるまでに至ることがいかに大変か、貴会の長年にわたる活動が声を失った多くの方々の希望の光になっていることに深く感銘を受けております。

当協会の事業もそうですが、新型コロナウイルスの影響により、各地域で行っている発声教室や短期集中的に訓練を行う「宿泊発声訓練」の実施などにも大きな影響があったものと思います。

この状況が早く改善され、会員の皆様が心配なく集うことができるよう切に願っております。

さて、昨年の夏には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催され、障害者や障害への理解に対する社会の関心が高まりました。さらに、障害者差別解消法の改正によりまして、事業者に合理的配慮の提供が義務化され、当協会では、障害当事者団体として改正法の実効性が高まるよう取組を進めてまいりたいと考えております。

障害者を取り巻く環境は、社会の動向から大きな影響を受けます。新型コロナウイルス感染症の拡大やロシアのウクライナ侵攻報道などを見ますと、平和があってはじめて福祉が進展することを実感いたします。

今年の5月25日、障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法が公布・施行されました。この法律は、全ての障害者が、あらゆる分野の活動に参加するためには、情報の十分な取得利用・円滑な意思疎通が極めて重要であることから、障害者による情報の取得利用・意思疎通に係る施策を総合的に推進し、共生社会の実現に資するために制定されたものです。

当協会としましては、この法律の普及に向けたPRを行うとともに障害者福祉の更なる向上をめざし、現在実施しております障害者の自立と社会参加を促進するための総合的な取組などを貴会を含め47の加盟団体や関係機関・団体などと連携を深めながら、推進してまいりたいと考えておりますので、今後ともお力沿えを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

結びに、北鈴会の益々のご発展と会員の皆様のご健勝をご祈念申し上げ、挨拶とさせていただきます。