北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

電制38


「北鈴会の皆様へ」


                      株式会社 電制 専務取締役 須 貝 保 徳



   新しい電気式人工喉頭 「ユアトーン装着型」の発売開始


 北鈴会の皆様には、いつも大変お世話になっております。また、弊社製品の電気式人工喉頭「ユアトーン」を多くの方にご利用いただいており、誠にありがとうございます。


 以前にもご紹介させていただきましたが、長年研究開発を進めておりました「ユアトーン装着型(WS−1モデル)が、昨年十二月一日より北海道と東京において地域限定発売を開始しておりますので、改めてご紹介させていただきます。


 既にご存じの通り、従来の電気式人工喉頭は、会話する時に本体を片手で保持しながら利用する必要があり、このため片手の自由が奪われ、生活シーンの中で一部に制約がありました。その制約を緩和するため、ユアトーン装着型(WS−1モデル)では、「音源部」を頸部上固定した状態とすることにより、発声する度に本体を持って頸部に押し当てる必要がなく、両手が自由な状態から発声することができるようになっています。


 ユアトーン装着型(WS−1モデル)の基本的な使い方は、写真1にありますように、頸部に「音源部」を「固定ベルト」で装着・固定し、「音源部」に内蔵されている「発話スイッチ」をどちらか一方の手で押すことによって発声することができます。また、オプション品の「指先スイッチ」を利用し、これを操作することによっても発声することができますので、比較的両手が自由な状態での利用が可能となり、写真2にありますように電話をしながらメモを取ったり、両手を使った作業をしながら発声することもでき、従来品とは違った場面での利用が可能となります。更に市販の意思伝達装置用のスイッチなども利用できますので、例えば足で操作するフットスイッチを利用対ることによって、両手は完全に自由な状態のまま発声することが可能となり、従来の電気式人工喉頭と上手に使い分けすることにより、更に活用範囲が広がるものと考えております。


 この装着型ユアトーン(WS−1モデル)は、先にも示した通り、「音源部」を「固定ベルト」で頸部に固定して利用することから、体型などの個人差によりご利用いただける場合と、ご利用いただけない場合があります。ご利用いただける場合においても、正しく装着する必要がありますので、購入前に製品をお試しいただき、安心してご購入いただけるように、無料貸出機を準備しております。


 製品紹介しているホームページアドレスは左記の通りですので、是非ご覧になって下さい。

http://www.yourtone.jp/h_free.html

ご紹介しましたユァトーン装着型(WS−1モデル)の開発においては、北鈴会の皆様にもモニター調査を含め、様々なご協力をいただきありがとうございました。これからも北鈴会の皆様をはじめ喉頭摘出者団体等と密な関係を築き、ユーザー目線に立った機器開発を心掛け、国産初の電気式人工喉頭メーカーとして、今まで以上に使いやすい、より優れた製品に日々進化させて行きたいと考えておりますので、引き続きご協力、ご指導よろしくお願いいたします。


 最後に、北鈴会の益々の発展と新型コロナウィルスの感染状況がなかなか収まらない中ではありますが、会員皆様のご健康とご健勝を心よりお祈り申し上げます。