北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

道庁38


「北の鈴」の発刊によせて


            北海道保健福祉部福祉局障がい者保健福祉課
 課長 遠 藤 篤 也


 本年も北鈴会機関誌「北の鈴」が刊行されますことに、心からお慶びを申し上げます。

 また、会員の皆様におかれましては、本道における障がい者保健福祉施策の推進に当たり、日頃から格別のご協力をいただいておりますことに、厚くお礼申し上げます。

 貴会は、昭和39年の発足以来、長きにわたり道内の喉頭を摘出された方々に対し、「第2の声」の習得のため様々な発声訓練に努められるとともに、普及啓発にも取り組まれるなど、多方面で活動を積み重ねてこられました。

 また、昭和58年からは、道の委託事業である「音声機能障がい者発声訓練・指導者養成事業」の実施を通じ、発声教室や宿泊訓練、指導者養成研修会を開催し、大勢の方々にご支援をいただいております。

 こうした様々な活動は、道内における喉頭を摘出された方々の生活の質の向上はもとより、障がいのある方々の自立と社会参加の推進に大きく貢献するものであり、この場を借りて心より深く感謝申し上げるとともに、今後も貴会の活動がますます充実されますことを期待しております。

 さて、道におきましては、令和3年度から令和5年度までを計画期間とする「第6期北海道障がい福祉計画」を策定し、障がいがあっても安心して地域で暮らすことができる社会づくりを目指し、各種施策を進めてまいります。

 また、平成30年4月に障がいのある方が障がいのない方と同等の情報を入手できる地域社会の実現を目指して、「意思疎通支援条例」及び「手話言語条例」を施行し、障がいの特性に応じた多様な手段を使用することにより、誰もが円滑に意思疎通を行うための支援などに取り組むとともに、平成3‐年3月には、「障がいのある方への配慮と情報保障のための指針」を作成し、障がいのある方の意思疎通の妨げとなる社会的障壁を解消して、障がいの有無に関わらず、全ての道民が共生する暮らしやすい社会の実現に向けて、今後も関係者の皆様と共働し、積極的に取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。

 結びに、新型コロナウイルス感染症が長期化している状況ではございますが、貴会のますますのご発展と会員の皆様のご多幸を心からお祈り申し上げます。