北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

市立旭川医師28


北鈴会の皆様へ

市立旭川病院耳鼻咽喉科
診療部長 相澤 寛志


 北鈴会の皆様、こんにちは。私はこの春に市立旭川病院耳鼻咽喉科に着任しました。西野旭川支部長よりご指名を受け、一筆、ご挨拶をいたします。

 私が大学を卒業して15年あまり、当科では年に10人ほどの方が喉頭摘出術を受けていたとのことでした。近年では年に零〜2例程度となっております。喫煙率の低下などにより喉頭がんを患う方は減っているのでしょうし、早期に診断がついたり、治療法の進歩により喉頭摘出に至らずとも治癒する方も増えているのでしょう。しかしながら、初回治療による制御困難や局所再発がゼロになるとは考えられず、喉頭摘出術は依然として必要な治療であり続けるでしょう。

 手術を提案する際、われわれとしましてもなるべく予備知識がない状態からもわかりやすいような説明をするように心掛けてはおりますが、身体の構造を意識せずとも日常生活は送れますし、見たこともない術後の状態をよくわかれというのも酷な話かもしれません。しかし北鈴会の方々が患者さんにお話ししてくださるのはわれわれには行いきれない面を大きくカバーしてくださり助かります。

 この春にも当科で1件の喉頭摘出術が行われました。西野支部長は患者さんのところへ速やかに駆けつけてくださりいろいろ相談に乗ってくださいました。
 喉頭摘出術がなくならないであろうからには、新しく患者さんになる方々にとって皆様からのご援助は必要であり続けると思われます。

 今後ともよろしくお願いします。