北海道喉頭摘出者福祉団体 北鈴会

北大28


声を聞く −舌がんと喉頭がん手術後の声のコミュニケーション−

北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野

 教授 福田  諭

 北鈴会の皆様方には、いつもお世話になっております。

 さては昨年の本会誌に書かせて頂いた,日本学術会議感覚器分科会の市民公開講座が、1冊の本になり2011年3月31日に日学新書2「感覚器(視覚と聴覚)と社会とのつながり−見るよろこび・聞く喜び−」と題して(財)日本学術協力財団より発行されました。
  文字通り感覚器の重要性をアピールすると共に社会連携について主として述べられております。

 この中で,私も昨年発表した「タイトル声を聞く ―舌がんと喉頭がん手術後の声のコミュニケーション―」について書かせて頂きました。

 社会連携という立場で北鈴会の事も当然書かせて頂きました。
 一部を抜粋すると次の如くです。

 次に、社会連携です。例えば東京だと銀鈴会、大阪だと阪喉会、北海道だと北鈴会という「のどの友の会」があります。これら喉頭全摘出者の福祉団体は、定期総会を開いていますし、会報を発行しています。私もいつも投稿しています。あるいはカラオケ大会、弁論大会を開催しています。こういった団体とうまくコミュニケーションを取ることによって、喉頭全摘を受ける方の手術前の話を、お医者さんとはまた別な立場でしてもらう。こういった社会連携は非常に大事だと思います。

 こうした姿勢は、私ども頭頸部癌治療を扱うものにとっても大変重要であると感じると共に、北鈴会会員の方々を含め、癌治療を受けられた方々全てにとっても大変重要であると思い、本の発行と共に併せて書かせて頂いた次第です。

 最後になりますが北鈴会、ならびに北鈴会、一人一人の会員の皆様のますますのご健勝を祈念し、ご挨拶に代えさせて頂きます。